声優の増山江威子さんが2024年5月20日に亡くなりました。享年89歳。
増山江威子さんと言えば、声優界のレジェンドで、7,80年代にTVアニメを見て育った世代にとって忘れられない声であり、存在でした。
ところで増山江威子さんは多くの作品に出演されていて、なんといってもルパン三世の峰不二子が最大の当たり役だったと思いますがその一方で、アンパンマンにまで出演されていたようです。
今回はそんな増山江威子さんの足跡を調べてみましたのでぜひ最後までご覧ください。
アンパンマンの”みみせんせい”他でも出演
ここで増山江威子さんのプロフィールを見てみましょう。
- 芸名:増山江威子
- 本名:政田 知子(まさだ ともこ)
- 生年月日:1936年4月22日
- 没年月日:2024年5月20日
- 学歴:立正学園高等学校(現、文教大学付属高等学校)
- 享年:89歳
- 出身:東京都
- 血液型:O型
増山江威子さんは、幼少期は話し方が遅すぎて教師より注意を受けたことがきっかけで、話し方を直す意味からも児童劇団に入りました。
劇団四季にも所属
15歳ごろになり児童劇団にも年齢的に無理になったことから、同年代の毒蝮三太夫さんらと”劇団山王”を立ち上げました。
その後、当時女優が少なかったことから、浅利慶太さんに声をかけられ一時”劇団四季”にも所属しました。
”劇団四季”の仕事でラジオドラマやアテレコの仕事をするうちに声の演技に興味が湧き、家庭や子育てを仕事と両立させるため、舞台などよりは比較的短時間でできる声優業に専念するようになり、1960年代になって声優プロの”青二プロダクション”に所属したということです。
私的キャラクターベスト5
増山江威子さんは88歳で亡くなるまで数多くの役柄を演じてきた声優界の大御所でしたが、個人的に思い出深いキャラクターを5つ挙げてみたいと思います。
第5位 新おばけのQ太郎(U子)
「おばけのQ太郎」のガールフレンドのU子は、同作の中でそれほど重要ではありませんでしたが、それまで増山江威子さんが演じたことがないようなキャラクターだったということで、それまでのキャリアと異なる新しい役作りの楽しさ、声の仕事の醍醐味を再認識した作品だったらしく、演じていてとても楽しかったということです。(途中で交代)
第4位 一休さん(母上様)
1975年10月15日から約7年間にわたって、296話も放送された「一休さん」はその道徳的教育的な内容が高く評価され、タイや中国でも放送されかなりの人気を得ました。
増山江威子さんは、修業時代の一休さんの実の母である伊予の局(いよのつぼね)を演じました。あまり登場する機会は多くないキャラクターでしたが、増山江威子さんの美しい声が母親の存在感を際立たせていました。
第3位 キューティーハニー(如月ハニー)
1973年にTV放送された「キューティーハニー」は女性が活躍するヒーローものという、当時としては斬新な設定のTVアニメで、ちょっとセクシーなテイストもあって、女子だけでなく男子にもかなりの人気がありました。
増山江威子さんによると、それまでは可愛らしい役柄を演じることが多かったため、ハニーはセクシーな役を担当するようになる転機だったということで「こんないい作品に出会えたということはそれだけで嬉しいものです」とコメントしています。
第2位 天才バカボン(バカボンのママ)
赤塚不二夫さん原作のギャグマンガの金字塔、天才バカボンはこれまで5回もTVアニメ化されているそうですが、現作者の赤塚不二夫さんが「ママ役は絶対増山さんでないとだめだ」として臨時の代役以外は、ママ役はすべて増山江威子さんが演じています。
増山江威子さん自身も、初めてママの絵を見た時「私、絶対ピッタリだわ」と思ったそうです。
第1位 ルパン三世(峰不二子)
ルパン三世の峰不二子役は、2011年より沢城みゆきさんに交代していましたが、今でもほとんどの人にとって、ルパンの峰不二子といえばやはり増山江威子さんの声がまずイメージされるのではないでしょうか。
それくらいキャラクターのイメージと声がマッチした例もそんなに多くはないように思います。
増山江威子さんは、峰不二子を演じる際には「健康的な色気」を意識していたそうで、自身が演じた思い出深いルパンの作品の中では「ルパン三世カリオストロの城」で、この中での勇ましさこそが峰不二子の本当の姿だと思って演じたということです。
まとめ
増山江威子さんの訃報を聞いたときは、あの峰不二子がついに亡くなったのかというのが実感でしたが、考えてみればもう88歳にもなられていたのですね。
昭和時代のTVアニメや吹替え洋画で声を聞いてきた世代としては、一人また一人と親しんできた声優、俳優さんが亡くなるたびに、自分の子供時代が遠くに過ぎ去っていくようで寂しい限りですがこればかりはどうしようもありませんね。
謹んでお悔やみ申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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